高尿酸血症? 痛風? 原因は?

高尿酸血症(痛風)イメージ

痛風はその名の通り「痛い」病気です。風に当たるだけでも痛いことからこう言われています。血液中の尿酸が高いと起きるものです。
尿酸は細胞の核の成分であるプリン体の分解産物です。血液中に溶けて腎臓へ運ばれ、尿の中に排出されます。尿酸は水分に溶けにくいので濃度が高いと尿酸塩として存在するようになり、針状に結晶化した尿酸塩が関節に留まると激痛(なかでも足の親指の付け根)が生じ、これが痛風です。一度痛風発作を起こすと、尿酸値を下げても脱水などをきっかけとして痛みが生じることがあるので、痛風にならないうちに尿酸値をコントロールする必要があります。高尿酸血症は痛風のほか、心疾患や腎障害、脳血管障害を併発することもあります。
プリン体には、レバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなど一部の魚介類に多く含まれるほか、アルコール飲料には、尿酸(値)を上昇させる作用があります。こういった食生活が高尿酸血症、ひいては痛風の原因となります。遺伝的な体質や肥満などが原因となることもあります。

治療

尿酸値を下げることです。生活習慣の改善(食事療法、運動療法)から行います。食事療法ではプリン体を多く含む食品やアルコールを控え、野菜、海藻、きのこ類などを積極に摂る栄養バランスのとれた食事を心がけます。運動療法では、無理のない程度の有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を1日30分程度毎日行うようにします。水分をしっかりとって尿量を増やし、尿と一緒に尿酸を排泄していくようにします。
生活習慣の改善だけでは尿酸値が下がらない、非常に高い尿酸値が認められるという場合、尿酸の生成を抑制する薬や尿酸の排泄を促す薬などを服用する薬物療法も行います。